| No.053 適正な見積価格 |
| 概要 |
・メーカやシステムインテグレータからの提案や見積価格には無茶苦茶な点が多い。
・過剰な提案は削減し、複数社で競争させること。
・初期費用だけでなく継続的な費用も十分に検討し、特に保守費に注意すること。
・情報システム部門で費用対効果についてよく検討し、適正な利潤を追求すること。
(2005/03/13)
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| 無茶苦茶な見積価格 |
情報化案件をメーカやシステムインテグレータに外注する場合は、営業やSEの方々に情報化の基本的な仕様を説明して、提案と金額の見積をお願いしています。これまで数多くの方々にお願いしてきましたが、無茶苦茶な提案や価格を何度も経験してきました。
最近になって、やっとまともな提案内容と見積金額を引き出すコツを覚えてきましたので、これについて書きたいと思います。
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| 競争と無駄の削減 |
第一に無駄を削減することです。これは「過剰な内容の提案が多い」ということです。「大は小を兼ねる」という考え方は「費用対効果」という考え方に反しています。お金を出せばいくらでも高性能な機器を導入したり要員を確保したりすることはできます。その費用に見合った効果があるかどうかをよく考えましょう。
例えば、私が以前受けた提案の中でUNIXサーバをクラスタリングしようというものがありました。クラスタリングとは、サーバを2台使って1台停止しても継続して動作させることができる機能です。でも、クラスタリングすると費用が3倍近くに跳ね上がるのです。非常に重要なシステムならば理解できるのですが、一般的な情報システムにクラスタリングの機能は過剰だと思い、止めました。
第二に競争させることです。最初から発注先を1社に指定することは、よほどの理由がない限りやってはいけません。情報化の金額が大きければ大きいほど、複数社から複数回の提案と見積を取り、比較検討すべきです。当たり前のことだと思うかも知れませんが、「比較する時間がもったいない」とか「前例に従って」とか「大きな企業だから」とか理由をつけて指名発注することが実際にあるのです。
もちろん価格面だけでなく、指名で発注することは不正の温床にもなり易いと言えます。発注先を選定する理由を明確にするためにも競争させるべきでしょう。
第三に初期費用だけでなく、継続的な費用についても比較検討しましょう。初期費用が安くても継続的な費用が高いというのはよく使われる技です。特に注目すべきは「保守費」です。毎月定期的に費用が発生するような保守契約は要注意です。保守を外注しないで自社で実施したり、問題が発生した場合にのみ技術者を派遣してもらったりすることを考えるべきでしょう。
例えば、私が現在検討中の社内ネットワークの更新では、多数の高性能ルータを導入する予定です。でも保守契約は特定の主要なルータのみにしました。最近の高性能ルータの中には、隣接するルータから設定情報をダウンロードする機能を持つ機種があるので、予備品を持っていれば自分たちで機器を交換して配線をつなぎ直すだけで(設定作業不要で)復旧させることができるからです。
まとめると、「競争と無駄の削減により価格を劇的に下げることができる」ということです。
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| 情報システム部門が助言すべし |
当然ですが、上記の仕事は情報化システム部門が担当すべきです。たまに、利用部門とメーカやシステムインテグレータが共同で情報化を行うという記事を見ることがありますが、このような場合でも情報システム部門が必ず助言すべきでしょう。でないと、いいように金をむしり取られてしまいます。
しかし、中小企業では情報システム部門を持っていない企業も多いと思います。なので、発注する中小企業の代わりに情報化案件の価格や仕様の交渉を受け持ち、実際に下がった金額の何割かを受け取るという商売が成り立つのではないかと考えています。情報システム部門や情報システム子会社の新たな収益源になるのではないでしょうか?
最後に、ひとこと。
無理に費用を下げさせるのは問題があります。メーカやシステムインテグレータの営業さんも、価格を下げるためには「理由」が必要です。仕様を変更しないで「営業努力」や「特別値引き」だけで無理に価格を下げさせる行為には限界があります。無駄に儲けさせてあげる必要はありませんが、「適正な利潤」は認めてあげましょう。
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