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No.067 システムの引っ越し
概要
・少し前にこのサイトで利用しているウェブサーバを移行したが、意外に大変だった。
・全く新規にシステムを導入するよりも、すでに利用しているシステムを更新する方が難しい。
・既存システムと新システムを平行稼働させると、運用者への負荷は2倍以上になる。
・移行作業の注意点をまとめた。
(2005/11/20)

さくらインターネットへの引っ越し
 少し前の話ですが、このサイトに利用しているレンタルサーバの引っ越しをしました。以前まで利用していたのは、NTTPCコミュニケーションズのウェブアリーナというサーバでした。月額約3000円でしたので、年3万円以上の負担になっていました。

 ちょっと前までは、この金額でも随分と安かったのです。でも、現時点だと、もっと安くて良いサービスを提供してくれる会社がいくつかあることを知りました。その中でも、さくらインターネットのレンタルサーバサービスが機能も価格も非常に優れていましたので、乗り換えることにしました。

 ウェブサーバの移行なんて簡単と思っていました。でも、移行作業は思ったより、すっと大変でした。2つのサーバで微妙に仕様が異なっていたからです。

 新しいサーバでは、トップページに置いているカウンタCGIを動作させるために、トップページの拡張子を変更しなければなりませんでした。以前のこのサイトでは、トップページの名前を直接記述している部分が多数あったため、修正が多発しました。(この際なので、間接的な指定方法に全て変更しました。)

 とりあえず、移行は無事完了しました。サーバも安定していますし、回線速度も速いです。価格も年1500円と格段に安くなり、非常に満足しています。

運用者への負担
 たかが、ウェブサーバの移行でも、こんなに面倒なのです。情報システムを移行するなら、もっともっと大変なのは言うまでもないでしょう。手作業で行っていた仕事を新しい情報システムに置き換えるのと、既に稼働している情報システムを別の情報システムに置き換えるのは、後者の方が大変な場合が多いと思います。

 でも、あまり情報システムに詳しくない人だと、「コンピュータなんだから簡単だろ」と言います。こういう方が経営陣に含まれている企業の担当者は悲惨です。(私が勤務している会社も同じです。)

 例えば、紙に書かれている情報をデータベースに変換するためには、たくさんの作業が必要になります。大変ですよね。では、同じ情報がデータベース化されていれば、移行するのは簡単かと言えば、そんなことはないのです。確かに同じデータをそのまま利用できるのなら簡単ですが、何らかの変換を加えなければならないのなら、変換プログラムや変換ルールを作らなければならないので、難しくなってきます。

 データを単純に変換するだけなら、まだ簡単な方ですが、コード体系を全面的に見直すだとか、データベース構造を変更するだとか、システムの機能が大幅に変更になるというと、飛躍的に難易度が上がります。

 さらに、主に社内向け情報システムの移行の場合、新旧両方の情報システムを、ある一定の期間、同時に稼働させることがあります。(社外向けの情報システムだと平行稼働が不可能なことが多いです。)両方のシステムで同じ処理が実行されることを確かめるためと、万一の場合に元の情報システムに戻すためです。

 こうすると、運用者への負担がかなり大きくなります。2つの情報システムだから単純に2倍ではなく、必ず2倍以上の負荷がかかります。なぜなら両方の情報システムを運用するだけでなく、両方の処理結果をチェックするという作業が増えるからです。

移行作業の注意点
 手作業を情報化する場合は、システムの移行にそれほど気を遣う必要はないと思っています。なぜなら、いつでも手作業に戻せばいいのですから。でも、一度、情報システムを使ってしまうと、もう手作業には戻れません。手作業を行っていたプロに蓄積された知識が情報システムに置き換わるため、情報システムなしでは仕事ができなくなってしまうのです。

 情報システムの移行作業を無事に終わらせることは、情報システムを構築することと同じくらい大切なのです。私が経験した移行作業の中で感じた注意点をまとめてみました。

 ・月次処理など、たまにしか実行しない処理ほど重点的にチェックする。
 ・平行稼働期間を極力短くするため、平行稼働する時期が重要。
 ・テストは可能ならば実データを利用する。
 ・同じプログラムを使っても、環境(OSやハード)が異なれば、動作しないこともある。
 ・平行稼働期間中の人事異動は避ける。
 ・新システムが稼働しても、旧システムはしばらくそのままにしておく。
 ・障害発生時の連絡体制や責任者を明確にしておく。

 余談ですが、近年、情報システムありきで仕事を行っているという状況の危うさに気が付いて、BCP(事業継続計画)を策定する企業が増えてきているのは、とても良いことだと思います。仕事が情報システムありきになってしまうのは、ある程度は仕方ないですが、万一の場合も考えておきましょう。何が起こるか判らない世の中ですからね。

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