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No.073 デバイスドライバとバックアップ装置
概要
・サーバがダウンして再インストールすることになった。
・データをバックアップテープから復元する際に、デバイスドライバの違いで速度がかなり違った。
・ARCServeというソフトウェアは、バージョンが違うとデータを正常に復元できない。
・「安全」を売り物にするソフトウェアが安全でないのは残念。
(2006/02/12)

デバイスドライバでこんなに違う!!
 今回の話は、私にとっては悲惨な体験ですが、世の中のシステム管理者の皆様には有益な情報だと思いますので、参考にして頂ければと思います。(泣)

 またまた、サーバがダウンしました。今回はハードディスク不良。3台のハードディスクでRAID5の構成をしているのに、運悪く2台同時に破損したそうです。(メーカの保守員の話なので、真実か言い訳かは判りませんが。)

 仕方ないので、OSから再インストールすることになりました。でも、OSをゼロの状態から再インストールしてデータを全て復元するとなると丸一日かかってしまうので、その間、利用者に待ってもらうことはできません。とりあえず、予備の別サーバにデータだけ復元して使ってもらい、その間にダウンしたサーバを再インストールすることにしました。

 この時、予備サーバにデータを復元する時の速度は、約500MB/分でした。復元するデータが約100GBでしたので、約3時間かかりました。その後、復元したデータを共有に出し、ユーザの設定を一部変更して、ダウンから約4時間で利用者に使ってもらえる状態になりました。その間に、ダウンしたサーバのOSおよびサーバ用アプリケーションのインストールと設定を終えることができました。

 数日間は、予備サーバの方を使ってもらっていたのですが、いつまでもこのままの状態にする訳にはいかないので、元のサーバに戻すことにしました。休日に出勤して、予備サーバのデータを全てテープにバックアップしてダウンして復旧させたサーバにリストアしました。

 すると...あれ?速度が異常に遅い。約100MB/分しか速度が出ない。ハードに異常はないような気がするけど。バックアップソフトウェアの設定を変えたり、ウィルスチェックソフトの動作を止めても変化がありません。ひょっとしたら、ハードウェア不良かと思い、メーカのサポートへ連絡しました。

 いろいろとサポートの方と連絡し合って、様々な確認をしたのですが、結論としてはデバイスドライバが原因でした。OS標準のSCSIドライバを使っていたのですが、メーカが提供している最新のものに変更したら、リストア速度が約800MB/分になったのです。

 デバイスドライバを変えただけで、テープ装置のリストア速度がこれだけ変化するとは知りませんでした。

バージョンの違いで異常発生!
 あーこれで一安心。共有の設定、ユーザの設定を変更して、休日出勤は無事終了。...と思っていたら、翌日は地獄を見ました。

 利用者からかかってくる電話の数々。ログオンできない!!データがおかしい!!メールが消えてる!!

 そんなはずは...と利用者の所へ見に行くと、まさしくその通り。いろいろと調べてみると、リストアしたファイルの2〜3割ぐらいのファイルが破損しているようです。(全部じゃないのが、たちが悪い!!)テープ装置を使ってリストアすると一部のファイルが壊れてしまうという状況です。以前の予備サーバのハードディスクから直接コピーすれば全く問題ありません。

 とりあえず、ユーザプロファイルが壊れていてログオンできないので、全てのユーザプロファイルを旧サーバからコピーして復元。メールのデータも同様に全てコピーして復元しました。それ以外のデータは、どのデータが破損していて、どのデータが正常か判らないので、旧サーバのデータを読み取り専用で共有に出して利用者に復元してもらうことにしました。大ブーイングでしたが。(泣)

 落ち着いてから原因を調査しましたが、結論としては、バックアップソフトウェア「ARCServe」のバージョンの違いが原因でした。予備サーバのARCServeのバージョンが「V9」、ダウンしたサーバのARCServeのバージョンが「2000」。「2000→V9」は正常にリストアできるのですが、「V9→2000」の場合は、データが破損してしまうのです。

安全が売り物じゃないの?
 ARCServeを販売しているコンピュータアソシエイツのサイトには、「異なるバージョンの ARCserve を使用して、バックアップ / リストアを行なう場合の制限事項について」という文書があり、「下位バージョンへのリストアは不可。」という記述があります。

 当然だろ?というような書き方がされていますが、これは大問題だと思います。フロッピーディスクでもハードディスクでもMOでも、どんな記憶媒体でもOSのバージョンが異なっても互換性は確保されています。フロッピーディスクのHDとDDのようにメディアが異なっているのなら理解できますが、メディアが同じでソフトウェアのバージョンが異なると互換性がないなんて、とんでもない話です。バージョン間の互換性の確保なんて、それこそ当然の話だと思います。

 パッケージや説明書に大きく書いてあって、納得済みで購入したのなら私が悪いと思いますが、どこにもそんな記述はなく、インターネット上のサポートページにひっそりと記述があるのみです。また、下位バージョンへのリストアが不可なら、中途半端にリストアできるよりも完全にできない方が良かったです。私の中で、コンピュータアソシエイツという会社の価値は、大きく下がりました。

 バックアップテープの互換性がないことは、安全性を大幅に下げると思います。バックアップソフトという、安全を売り物にしている企業が安全をないがしろにしてはダメだと思います。

 言い古された言葉ですが、やはり「安全第一」です。(最近、この話題が多い気がする。)

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