| No.074 ERP導入ノウハウ(1) |
| 概要 |
・昨年からERPの導入プロジェクトに携わっており、現在、仕様確定の時期に来ている。
・これまでのプロジェクトを振り返って、良かった点や悪かった点を挙げる。
・目的の優先順位の明確化、予算の確保、プロジェクトの推進体制作りが第一歩。
・仕様確定のためには、利用部門と建設的な話し合いを繰り返すしかない。
(2006/02/26)
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| もう少しで仕様確定! |
ERPの導入プロジェクトに携わっているということは、以前から何度もこのサイトに書いています。そして、現在、もう少しで仕様確定の時期に来ています。
ERPってパッケージなんだから仕様はほとんど決まっているのでは?と思われるでしょう。でも、実際は、パラメータの設定を変更したり、画面や帳票などカスタマイズしなければならない部分があります。これまでの仕事やシステムと異なる部分を洗い出して、どう対処するかを決める必要があるのです。
正直に言って、やっとここまでたどり着いたという感じです。仕様が固まれば、少しは余裕を持って仕事ができるかもと期待しています。そこで、良い機会ですので、これまでのプロジェクトを振り返って、良かった点や悪かった点について書きたいと思います。
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| 初期段階で必要なこと |
まず、プロジェクトの初期段階で大切だと思ったことです。
まずは、「目的の優先順位を明確にすること」です。ERPを導入するための目的は一つではないと思います。ERPという多額の投資に対する効果が一つだけでは、経営陣の許可は得られないでしょう。
ERPの主目的は、大きな経営課題の解決のためでしょう。例えば、連結決算の早期化、日本版SOX法への対応、内部監査体制の確立、新規上場、管理会計の再構築などだと思います。これらに、業務の効率化や会計システムの老朽更新、経理部門や情報システム部門の体制の見直し等の部門レベルの目的が加わってくるはずです。
これら複数の目的を全て同じレベルで扱ってはダメです。なぜならERPの仕様を決める際に、必ず取捨選択を迫られるからです。この時に、優先順位が明確になっていないと判断できません。例えば、業務は効率化されるが決算速度が遅くなるという場合、どちらを優先させて業務やシステムを改善するかを決めなければならないからです。
ERPを導入するという事柄が決まったら、次は予算の確保です。情報システム部門単独で実施できる場合もあると思いますが、ほとんどの場合は、ERPコンサルタントに協力して頂くことになります。これは以前も書きましたが、よく比較して検討してください。
私がお薦めするのは、同業他社を手がけた経験のあるコンサルタントです。予算の算定も経験に基づいて正確性の高い数字を出してきますし、同業他社の業務と比較して判断できると言う点は大きいと思います。仕様を検討する時に、同業他社のシステムを元にして議論することもできます。一般的に商売上は二番煎じは良いことではありませんが、ERPに関しては二番煎じの方が良いと思います。
予算を確保できたら、プロジェクトの推進体制作りとなります。ここで重要なのは2点。必ず経営陣から責任者を1名選出してもらうことと、関係部署の実務的な担当者を選出してもらうことです。ERPの導入は全社的なプロジェクトになりますので、情報システム部門だけでなく、できるだけ多くの関係者を巻き込むことが大切です。経営陣から選出して頂く1名は、可能ならば情報システムに詳しくて力のある人材が理想です。(あくまで理想です。)
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| 仕様確定までに必要なこと |
次に、仕様確定までの段階についてです。
目的も明確にして優先順位も付けた。予算も確保したし、体制も作った。じゃ、後はコンサルタントと利用部門で好きにやってね...。情報システム部門の担当者がこんな感じでやっていると、後で大変になります。
ERPの導入プロジェクトに限った話ではないですが、いわゆる「総論賛成、各論反対」の壁にぶつかります。経営陣によりERPの導入が決定されたからと言って、社員全員が無条件で協力してくれるとは思わないことです。大きな会社になればなるほど各論反対派が多くなると思ってください。
例えば、すでに会計の何らかの情報システムを使っている場合、たぶんERPに置き換えると使い勝手は悪くなります。大きな目的のためにはやむを得ないと判ってはいても、担当者レベルの話になると反対する人たちが多くなってきます。
これを解決するには、話し合うしか方法はありません。情報システム部門の責任で会議の場を設けて、コンサルタントと協力して、利用部門の人たちと、どういう形でERPを導入するのがベストかを、何度も何度も話し合ってください。時間が足りないのは理解できますが、この手間を省くと、使われないERPシステムができあがってしまいます。注意してください。
話し合っても、どうしても言うことを聞いて頂けないこともあります。この場合は、情報システム部門の責任者に報告するとともに、プロジェクトの責任者になって頂いた役員の方に調整をお願いしましょう。そのための責任者ですからね。
とりあえず、今回はここまでにします。ERPについての話は、また書こうと思っていますので、今回は題名に(1)と付けました。
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