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No.075 情報基盤の重要性
概要
・最近、「情報基盤」という言葉を目にすることが多くなった。
・社内の情報基盤を整備しておけば、様々な情報システムを混在させても問題が少なくなる。
・情報基盤を正しく稼働させるためには、組織的な保守、管理体制が必須。
・今や情報基盤は不可欠であり、情報システム部門の組織も再検討の必要がある。
(2006/03/12)

情報基盤って何?
 最近、「情報基盤」という言葉をよく見かけるようになりました。基盤とは土台とか基本とかいう意味で、大元で支える「縁の下の力持ち」のことです。情報の基盤なので、「情報システムを支える土台」という感じでしょうか。具体的には、ネットワークや複数の情報システムで共通に利用するサーバ群を指すことが多いです。

 情報基盤を正しく整備しておくことで、その上で複数の情報システムを稼働させた場合、一元的に運用、管理することが容易になります。例えば、複数のサーバを一つの監視端末で監視したり、シングルサインオンを実現したり、システム間連携を実現しやすくなるということです。良い家には良い基礎が必要なのと同じ事ですね。

 そこで、みなさんの社内のお仕事を思い出して、以下の質問に答えてください。

 1.複数のネットワークが存在していても、一つの組織で設定情報を一元的に管理していますか?
 2.別々の情報システムでも、同じIDとパスワードを利用できますか?
 3.サーバやネットワークのダウンを機械的に監視していますか?
 4.複数の情報システム間で、データ連係を行っていますか?
 5.頻繁にファックスを使って情報を送っていますか?
 6.ネットワークが切断して仕事ができなくなることが多くありますか?
 7.サーバやネットワークがダウンした場合、遅くとも1日以内で復旧しますか?
 8.パソコンを使っていて何か変だと感じた場合、問い合わせ先は一つですか?
 9.パソコンを使う際の規則は定められていますか?

情報基盤の構築、保守、管理について
 さて、先ほどの質問に対する回答が、情報基盤の構築、保守、管理についての説明となります。

 まず、質問1〜4までについて説明します。

 情報基盤を正しく管理するためには、一つの組織が一元的に保守、管理を行う必要があります。情報基盤の上で複数の情報システムが稼働します。情報基盤そのもの、および、それぞれの情報システムは異なるメーカやシステムインテグレータが導入を行うことが多いでしょう。

 関係者が増えれば増えるほど、障害発生時の切り分けが困難になりますし、関係者の間で問題の押し付け合いが行われるため、復旧に時間がかかってしまいます。そこで、情報を一元的に収集して、障害発生時の問題を正確に把握し、客観的な立場で障害の切り分けを行い、関係者を統括して指揮する体制を作ることで、復旧時間を短縮できるのです。

 当然ですが、セキュリティや権限の面から考えて、情報基盤を一元的に管理するのは社内の人間が行うべきです。IPアドレス表やネットワーク構成図などは機密情報ですからね。その際、監視装置を使って機械的にネットワークやサーバを監視できることは必須です。障害が発生したら、すぐに担当者の携帯電話にメールを飛ばす仕組みを作ると便利だと思います。

 情報基盤はシングルサインオンやデータ連係を実現するために利用されることもあります。例えば、ディレクトリサーバを作って複数の情報システムが共通に認証機能を利用することや、データ連係用サーバにデータファイルを置くと自動的にデータ連係する仕組みなどが考えられます。

 情報システムの利用者側の立場から情報基盤を見た場合の質問が5〜9です。

 今時、頻繁にファックスを使う職場は、かなり問題があります。もはや安価で高速なネットワークを日本の多くの場所で利用できる時代なのです。もう世の中は、ファックスではなくメールの時代です。そのため、ネットワークは非常に重要になりつつあります。頻繁にダウンするサーバやネットワークは業務に多大な悪影響を及ぼすのです。利用する情報システムの重要度にもよりますが、遅くとも1日以内で復旧させることができる体制が望ましいでしょう。

 障害発生時の利用者側からの連絡体制やパソコンを利用する際の規則なども、情報基盤の一部だと私は思っています。情報基盤はハード面だけでなくソフト面も充実させる必要があると言うことです。

情報基盤は不可欠
 以前から、私は情報システム部門には企画、開発、保守、運用、管理という5つの機能が存在していると言ってきました。しかし、これからの時代、一般的な情報システム部門の組織/機能は、以下のような括りに変化するのではと感じています。

 「情報化の企画」
 「情報システムの開発」
 「情報システムの保守、管理」
 「情報基盤の構築、保守、管理」
 「その他の管理業務」

 情報基盤の存在意義が大きくなるため、一つの機能として不可欠になると思います。また、ERPなどの普及により、大規模な社内開発による情報システムが減少するため、情報システムの開発や情報システムの保守、管理という機能は徐々に小さくなるでしょう。場合によっては、情報システムの開発〜管理までを一つの組織/機能とする案も考えられるはずです。(余談ですが、小さくなっても情報システムの開発〜管理までを全てアウトソーシングするのは間違いですので、注意して下さい。)また、情報システムの運用は、ほとんどが利用部門で直接行う形になるでしょう。

 私が勤務している会社も、この考え方を元にして情報システム部門の組織の再編を提案してみようと考えています。

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