| No.078 PHSの実力 |
| 概要 |
・PHSを利用して遠隔地と接続できるサービスを利用するためテストを行った。
・周囲にアンテナが多数存在する場合は、ISDNよりも高速に通信できる。
・アンテナが少ない地域だとかなり低速で不安定になる。
・速度が遅くてもなんとかできる、ウェブベースのアプリケーションなら使えるかも。
(2006/04/30)
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| フレッツグループアクセスプロの対抗商品 |
最近、富士通が提供している「FENICSビジネスVPN」という、NTTのフレッツグループアクセス対抗商品を採用しようかどうか検討しています。
以前も書きましたが、NTTのフレッツグループアクセスというサービスは、安全で安価に遠隔地とネットワークを構築できるので、多くの拠点で利用しています。ただし、拠点数が1グループあたり30までとか、拠点間通信しかできないとか、東日本地区だけだとか、いくつかの制限があります。特に、今回はNTT西日本の地域と接続しなければならなくなったので、別のサービスを検討する必要が出てきたのです。
このサービスは、フレッツグループアクセスにある制限がなく、価格も同程度です。これを機会に全て乗り換えようかと思いました。でも、一つだけ欠点があります。それは、フレッツISDNが使えないという事です。(使えるとのことなので、訂正します。)今時ISDNかよ...と思われるかもしれませんが、電話局から遠かったり、光ファイバ提供地域外だったりすると、選択肢はISDNしかないのが現状です。
その代わり、PHSを使えるということなので、テストすることにしました。PHSも最近は定額で利用でき、最大128kbpsで通信できるのです。(もっと早いサービスもあるのですが、このサービスを使う場合、現時点では128kbpsまでだそうです。)フレッツISDNだと1Bなので最大64kbpsですし、価格も同程度です。
また、IDとパスワードを使って接続するのではなく、電話番号認証が利用できるので、セキュリティの面でも安心感があると思います。さらに、PHSが利用できれば、電話線の工事が不要です。どうしても電話回線工事ができない建物内でネットワークに接続してパソコンを使いたい場合に便利だと思います。
これらの理由でPHSの実力を試してみることにしました。
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| PHSはアンテナ次第 |
とりあえず、ウィルコムのデータ通信専用のPHSカードを使って、通信速度や安定性を試験してみました。結果は、アンテナ次第で性能が大きく異なることが判りました。
500m以内にアンテナが複数本存在する場合は、ISDNよりも高速に通信ができます。安定感もなかなかあります。だいたい60〜100kbpsぐらいは出ることが判りました。しかし、アンテナが500m以上離れているとネットワークは途切れがちになります。通信速度も良くて30〜50kbps程度しか出ません。
つまり、アンテナが多い市街地ならISDNよりもやや早く通信でき、安定感もそこそこですが、ちょっと田舎の拠点だとISDNの方が勝っているという感じだと思います。
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| 使い道は... |
結局、都会ならBフレッツやADSLなど、より高速なサービスが存在しますし、田舎だとアンテナが少なくて速度も安定感もISDNに勝てないので、PHSによる通信サービスは中途半端な状況です。
ただし、以下のような状況であれば活用できると思います。
1.高速回線までのつなぎ
Bフレッツなどの光ファイバを建物に引き込むには、調査から工事まで結構時間がかかるため。
2.配線工事が困難な場所での利用
どうしても電話線を引くことが困難なビルで使う。
(例えば、アスベスト問題、頑固な大家さん、複雑な事務手続きなど)
3.移動しながらの利用
本来の移動体通信として活用する。
(例えば、営業マンに持たせるパソコンや携帯端末や出張先での利用)
それでも、高速な通信が必要なアプリケーションではなく、速度が遅くてもなんとかなるウェブベースのアプリケーションを用意して使うことを考えるべきでしょう。
で、私はどう判断したかというと、PHSの契約は1〜2台だけにすることにしました。予備として用意しておいて、上記のような事例が発生した場合に対応できると思ったからです。
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