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No.079 人手不足
概要
・企業の情報化投資が増加しており、同時にIT技術者が急激に不足しつつある。
・団塊世代の大量退職と少子化、IT技術者になりたがらない若者の影響が大きい。
・人手不足を改善するためには、教育の改善、システム維持費用の確保、行政指導が必要。
(2006/05/14)

景気回復による情報化投資意欲の改善
 最近、人手不足だと思うことが多くなってきました。特にIT技術者が不足していると感じています。

 その理由として、私は、企業の情報化投資が増加しているにもかかわらず、IT技術者は増やさないという企業が多いからではないかと思っていましたが、どうらや間違いのようです。正確に書くと、「増やさない」ではなく「増やせない」というのが現実なのです。

 と言うのも、私が勤務している会社で人材紹介会社を通して、社内SEを正社員で数名採用しようとしているのですが、なかなか採用できないのです。確かに条件は良くないのですが、もしこれが数年前だったら簡単に採用できたはずなのです。ところが、今では面接にすら来ていただけないという厳しい状況です。本当に困っています。

 社内SEと言っても、単純なプログラマやSEではなく、情報基盤の強化を行おうとしているため、いわゆる「システム管理者」を募集しています。システム管理者は「IT何でも屋」という要素が強いため、幅広くコンピュータに関する経験を積んでいる人材で、かつ、こちらが提示する条件を受け入れてくれる方がいないという状況なのです。

大量退職、少子化、そして3K職場
 現在の学生の新規採用は、バブル期並の売り手市場のようです。(ちなみに、私はバブル期採用世代ですので、バブル期の就職活動がどんな凄い状況だったかを、よく知っています。)景気が回復してきているためだけではなく、団塊の世代が大量退職を迎えているという話もありますし、極端な少子化が進行しているというニュースも聞きます。ひょっとすると、ここ数年は、バブル期を超える採用合戦が始まるのではないかと思っています。

 ただでさえ人手不足になってきているのですが、IT技術者の場合は、さらに深刻です。いつの間にか、IT業界は「3K」職場になってしまい、若者から敬遠されているらしいのです。ちょっと前までは、格好いいというイメージも少なからずあったと思うのですが...残念です。

 3Kとは、「きつい、きたない、きけん」という意味です。下請けSEの厳しい話やプロジェクトマネージャの悲しい話、汚く荒れた職場の話、会社を傾けかねない情報化の失敗の話などなど、確かに3Kだと思うことはあります。(社内SEは、3Kだとは思いませんが。)

 このままでは、IT技術者不足が深刻になると思います。今や様々な情報システムなしでは、世の中が成り立たないのです。そこで、どうすればいいかを考えてみました。

人手不足を改善するためには
 まず、学生の教育を改善してほしいと思います。単純にプログラムやシステムを作る勉強だけでなく、企業の実務に直結した教育、つまり、情報基盤に関する教育や情報システム部門に関する教育を増やしてほしいと思います。簡単に書くと、メーカ系SEだけでなく、社内SEを目指す人材教育を行ってほしいです。

 ユーザ企業に情報化に詳しい人材が増えれば、情報化投資の失敗は格段に減ります。情報化投資に失敗する原因の一つに、ユーザ企業の担当者の無知があると思うからです。情報化投資が順調に進むなら、火消しのために人材を大量投入という事態も減るはずです。

 次に、経営者の皆様への要望なのですが、情報化投資を行ったら、情報システムを維持するためにもお金を使って欲しいです。情報システムは導入したらお終いではなく、継続的に改良が必要です。そのためにお金を使わないと、無駄な人手を使うことになってしまうからです。

 最後に、やはり労働環境の改善が必要だと思います。長時間労働や劣悪な職場環境の改善は、経営者にはできません。だって儲からない話ですから。また、最近は労働組合の力も弱いですし。やはり行政による指導が必須だと思います。

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